A HULA DRAMA "KAHEKILI" in JAPAN !! | 愛しいカンケイ
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A HULA DRAMA "KAHEKILI" in JAPAN !!

【2010.10.20 Wednesday 15:50
 港、空港、駅、
人々の想いが重なり合う場所、
私はそれがとても好きで、時々、とても嫌いです。

今朝、マウイ島カフルイ空港から、
一年かけて関わったプロジェクトチームを
無事に送り出しました。

A HULA DRAMA「KAHEKILI(カヘキリ)」、
この舞台を、この想いを、マウイ島から
日本の皆さんにお届けすることができることに
感謝の気持ちでいっぱいです。



みなさま、22日、23日に東京JCBホールで公演、
 A HULA DRAMA「KAHEKILI」、
是非、足を運んでくださいね!

日本は近年、ハワイアン・エンターテイメントが大人気、
フラやハワイアン・ミュージックの流行と相まって、
様々なイベントが日本各地で頻繁に行われています。

ただ、ほとんどが、ミュージック・コンサートや
フラのパフォーマンスであったりするなか、
この「KAHEKILI」はフラ・ドラマというスタイルで、
フラやチャント(詠唱)などを取り入れながら、
「物語」を展開するところが見どころです。



どんな物語か、少しお話をしますね。

「KAHEKILI(カヘキリ)」とは、
マウイ島の王家に生まれ、1765年に実兄の跡を継ぎ、
マウイヌイアカマと呼ばれるマウイ島、ラナイ島、
モロカイ島、カホオラヴェ島を支配、
1793年に亡くなるまでの間にオアフ島をも制圧して、
後のハワイ王国建国の礎を作ったと言われる人物。

カヘキリとはハワイ語で「雷」、
名のごとく、存在を轟かせた偉大な王さま、
その姿は身長二メートル、体重百五十キロ、
半身が影と見まがうかのような
刺青に覆われていたことでも知られています。

私の住むワイルクは彼が居を構えていたため、
戦いの場ともなり、憩いの場ともなり、
そして神さまを崇める社もあった場所。

今回のプロジェクトに関わるなかで一番面白かったのは、
地元の歴史を知ることができたことでしょう。



「KAHEKILI」を日本へ、
初公演を観たときから思っていました。

好き嫌いのはっきりしている私にとって、
フラが好きだからフラのパフォーマンスを観る、
ハワイアン・ミュージックが好きだからコンサートに行く、
ということはなく、このフラを観たい、
この音楽を聞きたい、が主流。

そんななか、数年前にアンティ・ケアラの親友の、
アンティ・ホークーこと、ホークーラニ・ホルトさんが
総監督をつとめた舞台を観に行ってみよう、

カヘキリは昔のマウイの王さまだし、と軽い気持ちで
観に行ったのがこの舞台でした。  
 
一瞬にして、吹き飛びましたね。

目隠しをされたまま、
嵐のなかに放り出されたような気がしました。

五年ほど前ですから、私のハワイ語もまだまだ、
歴史の知識も少なく、古典的な踊りの様式、
また伝統的な儀式や武術の数々、生活習慣など、
舞台の上には私の知らない世界が広がり続け、
食い入るようにそれを眺めていたのを覚えています。



その私が、「KAHEKILI」を日本へ送り出すお手伝いが
できたのですから、時間と運命はすごいものです。

アンティ・ホークーは、
私の師であり、母でもあった
アンティ・ケアラが亡くなったあと、本当に力強く、
私たちを支えてくれました。

今回、その恩返しの一つになればよいとはじめた
「KAHEKILI」日本ツアーのプロジェクトは、
結果的に実行に一年間かかりました。

しかし、時間は私たちに様々な学ぶ機会をくれたのです。

まず、私は今回はじめて
劇場字幕を担当させてもらいました!
また、「KAHEKILI」を実際に観たことのある私にと、
新聞や雑誌に劇評を書くお仕事も
たくさんさせていただきました。

劇評を書くという作業は、
私にとって少し特別でした。

というのも、私が出版、執筆などの仕事に興味をもったのは、
大学時代に尊敬していたイギリス演劇が専門の教授に、
俳優座で行われた劇の劇評を書くチャンスをもらったことが
きっかけだったからです。

そのとき書いた劇評は今から考えると
経験不足で稚拙なものだったのでしょうが、
私を信頼してくださった教授が原稿の出来に満足、
それがうれしくて、「書いた」という記憶が
いつまでも残っているというわけです。

誰でも初めてのときというものがあるんですよね。

今回、この「KAHEKILI」がみなさんの初めてになれば、
と心から思います。

「フラのことも、ハワイの歴史も知らない、そんなお客様が、
ああ観て良かったといってくださる舞台を作りたい」
アンティ・ホークーはそう言っていました。

それが芸術なんだろうな、と
私はそれを聞いて思わず頷いたものです。

そして先週末、最終舞台リハーサルに行った私は、
それを再確認しました。



どこかで聞き覚えのある、厳しい指示を飛ばしながら、
アンティ・ホークーが作品のエッジを磨いていきます。



舞台には、ケアリイ・レイシャルをはじめとする、
日本でも大人気のミュージシャンやクム・フラ、
ポリネシア最大のフラの競技会メリーモナークで優勝した
ダンサーたちの顔が並びます。



彼らは、アンティ・ホークーのもとに、
マウイ島でハワイの文化を学び、継承する一人のダンサーとして、
群舞のなかで踊るのです。

その姿は、学び続けることの意味深さを、
何よりも訴えかけてきました。

「カヘキリというマウイ島の王たる人物が
ハワイの歴史として、いつまでも人々に愛されるように」
との願いのもとに作り出された作品であることはもちろんですが、
私はそこにマウイ島の人々の強い意思を感じます。

マウイ島には悠久の神聖なる王たち、王家の人々がいる、
彼らの存在を歴史の荒波が打ち消そうとも、
私たちは自分たちの祖を忘れはしないと。

その誇りを、その熱き想いをこの舞台に,

Eo Kahekilinuiahumanu !

カヘキリヌイアフマヌに栄光あれ、と。


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「KAHEKILI」の舞台のことは、
こちらのウェブサイトに詳しく紹介していますので、
興味のある方は、読んでみてください。
author : jingujiai
| FEEL it ! | comments(2) |

この記事に関するコメント
愛さん、おかえりなさい!

言葉、嬉しかったです。
大切にします。
わけあう、analike。
毎日で生かせるように・・。

リンク先より、舞台の詳細を拝見しました。
どうしても予定があって行けないのが悔しいです。
このような舞台が見られる機会はそう多くはないような気がして・・。

舞台の成功を遠くより祈っております。
どうぞ会場が一体となり、思いを分け合えますように。

ではでは、失礼いたします。
| チカ | 2010/10/24 1:25 AM |
愛ちゃん
そうか、こういうプロジェクトをしていたのか。そりゃー忙しかったね。でもすごいなあ、ぐんぐんと強い潮のようなエネルギーを感じる。めちゃくちゃ濃くて、満ち足りた時間だったんだね、きっと。この舞台みたいです。でも東海岸からしばらく離れられそうにない。。。やっぱハワイに見に行くしかないね!!!
| 葉 | 2010/10/24 3:29 PM |
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神宮寺 愛
writer & coordinator
(J.U.One Corporation)
'ōlapa(Pā'ū O Hi'iaka)
@ Maui, Hawaii